APGF2015 派遣団報告ブログ

ニュージーランド・ウェリントンで開催されるAPGF・アジア太平洋地域緑の党大会のブログです

最終日レポート(八木)

会議最終日、午前の最初のプログラムはAPGFの規約の承認でした。

世界的に緑の党の関係の会議では、できる限り投票せずに「コンセンサス(全会一致)」を目指して合意形成を追求します。運営委員が用意した案をたたき台に、参加者から様々な意見・提案があり、それを受けて何度も微修正を行いました。結果「コンセンサス」に至りました。これまでの準備の大変さ、また進行役の苦労を考えると民主主義を実践することは本当に大変な制度だと実感しました。

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新規約による詳細を事前に決めておかなかった為、運営委員の選挙について紛糾しましたが、結論は投票を行うことになりました。運営委員の定数9名に各国1名、計11名の立候補がありました。進行役の呼びかけに、オーストラリア、ニュージーランドからの立候補者が自発的にアドバイザーにまわり、無投票で候補者が承認されました。日本からは足立力也さんが承認されました。

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決議案は各国から21出され、全て承認されました。日本からは「日本の安保関連法整備と改憲への動きを憂慮し、平和に向けた各国の市民の連携を強化する決議」と「アジア太平洋緑の党連盟(APGF)は核エネルギーからの速やかな撤退を求める決議」、そして台湾と共同提案で高額な供託金についての決議案を出しました。 

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今回の3日の会議を通じ、APGFに加盟する緑の党メンバーの助け合う姿勢、優しさ、忍耐強さ、を体験しました。これは緑の党の発祥の地はオーストラリアであり、そのオーストラリア緑の党のマーガレットの精神がAPGFには貫かれているからだと私は思います

 

マーガレットは私に「私たちはみんな家族なのよ」と語ってくれました。住んでいる地域、国籍、人種、ジェンダー、宗教、考えが違っても、私たちは同じ星に住む家族との気持ちがすべての活動を支えているのだと気づかされました。「私たちは一人ではない」とのマーガレットの言葉は今でも私の心に響いています。

 

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 会議終了ホテルに戻り、ネパールの地震に対してみなさんから頂いた寄付をネパール緑の党のメンバーに手渡しました。困っている人のために、役立ててもらいたいです。ご寄付に感謝いたします。

 

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2日目レポート(松本なみほ)

今日はワークショップ漬けの2日目でした。

 

■ワークショップ:9:00-10:45

 緑の党づくり

1、アジア太平洋緑の党について、政治討論と戦略づくり

2、政党をつくるための戦略と実践

3、オーストラリアの政治における民主主義プログラムと資金運用

4、知見, 知恵に基づく、地域での主導権の支援(八木)

 

国会議員によるワールドカフェ

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※八木・松本はマーガレットブレーカーズさん(オーストラリア緑の党を約40年に渡って支えてきた人)との対談をしてました。

(昼食)

 

■ワークショップ:緑の活動

1、気候変動とCOP21パリ会議への道すじについての情報交換

2、資金集めと組み立て方法

3、自治体の力

4、太平洋ネットワーク

 

■戦略づくり

(夕食)

 

と、、、こんな感じです。

 

 それぞれが自分の関心のあるところに行きました。

 

今日最も私が印象深かった、というかがんばったのは、午後の「気候変動とCOP21パリ会議への道すじについての情報交換」です。

クリスティーン・ミルオーストラリア連邦議会議員、元緑の党共同代表がファシリテーターをつとめるなか、各国が自国の政府のCOP21への方針と緑の党の行動予定を共有しました。

ニュージーランド政府もオーストラリア政府も他国の出方を様子見の状態で、COP21において率先して温室効果ガスの排出量を減らしていこうとする兆しはみられない。ということでした。

 

韓国政府は経済成長を前提としているので、本気で排出量削減をする気がない。とのことでした。

 

私からは「日本政府は、2020年までに2013年比で26%の排出量削減をG7で発言したこと。2013年を敢えて基準年にしているのは、全ての原発が止まっているので排出量が上がったことを理由に原発再稼働を目論んでいるからだ。日本の気候変動への態度はアメリカ次第だ」という状況を説明しました。

 

台湾からの状況を聞くにつけ、気候変動対策に興味は無く、原発を排出量削減の対策として利用している韓国、台湾、日本政府の共通点が浮き彫りになりました。

 

インドネシアやフィリピンのミンダナオ島からの参加者の訴えは切実で、すでに出ている台風やハリケーンの被害について、十分な対応がいまだにできていないことにはっとさせられました。

 

国政に議席を置く緑の党メンバーが、被害を実際に受けている緑の党メンバーと同じ空間で課題を共有している姿は本当に緑らしいところだなと感じました。

 

そして、今日の夕食の後、三宅洋平さんのサプライズライブになりました!

 

(この模様はツイキャスで録画映像が見られます)

 

ja.twitcasting.tv

 

ja.twitcasting.tv

洋平さんの歌に続き、各国の仲間がそれぞれの歌や踊りを歌い、ときには皆で踊り、本当に贅沢なひと時を過ごしました。

 

というわけで、、、今日はこのへんで・・・

 

 

 

1日目レポート(足立力也)

Kia Ora!

 

アジア太平洋緑の党連盟ウェリントン大会、無事1日目が終了しました!

 

朝、ホテルを出発し、30分くらいで会場に到着。

ウェリントン郊外にある会議場に、総勢100人以上が集まりました。

 

まずは、マオリ式のウェルカム・セレモニー。

現地の人たちに受け入れていただいて、初めて私たちは会場に入ることを許されます。

日本派遣団、女性陣は浴衣で参加♪

 

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ホストのニュージーランド緑の党の人たちと、一人ずつ、鼻をこすりつける挨拶。

マオリの言葉で歓迎の挨拶が行われ、その後英語で説明されました。

マオリ語って、繰り返しの音が多いな、と思いながら、意味は分からないながらも音を楽しみました。

お互いに歓迎の歌と感謝の歌を交換し、セレモニー終了。

 

APGF代表のケリー(台湾)の司会で、いよいよ本番開始。

まずは気候変動問題に関して、ニュージーランド緑の党ケネディ・グラハム議員がアジア太平洋地域の概要を説明した後、各国のそれぞれの事情を共有しました。

日本からは足立が手短に報告。

気候変動が原発問題と絡めて問題にされる状況の難しさを説明しました。

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午後は全体会。

といっても、全員で議論するのではなく、その場で話し合いたい「お題」をめいめい出してもらって、それぞれ興味のあるテーマに集まって議論しました。

日本からは足立がIdentity & Integrity of Asia Pacific Regionというお題を提案。

アジア太平洋という私たちの地域というのは、定義が曖昧であったり、共有する物が他のRegion(地域ーー例えばヨーロッパ、アフリカ、アメリカ(大陸)など)よりも少ないのが実情です。

アジア太平洋地域の連携や発展のためには、まず「私たちは誰なのか?」を定義しなければなりません。

それを少しだけ深める議論をしてきました。

例えば、「アジア・太平洋」という区切りだと、パレスチナも日本も同じカテゴリーに入ります。

ウズベキスタンとトンガも同じカテゴリーということです。

その中で、私たちは何を共有しているのか?

例えば、気候的コネクションなどがあるのではないか、という論点が出されました。

その上で、アジア太平洋のアイデンティティが「グリーンな地域」になるようになればいいね、という結論に至りました。

 

また、三宅が「アジア太平洋地域の共通言語」についての議論を提案。

言語がバラバラな私たちが、可能な限り低いハードルでコミュニケーションできるようにするためにはどうすればよいかという問題提起を行いました。

ひとつの提案として、互いのメンバーを送り合ってヘルプしあいながら言葉も学ぶのはどうか、などが提起されました。

 

松本は、「核なきアジア太平洋」についての議論に参加。

この地域だけで100基もの原発がある現状、韓国で加速する新規原発建設などの課題を共有しました。

 

その後、ワークショップで各分科会に分かれて、あらかじめ決められたテーマを議論。

グローバル・グリーンズに関する分科会では、三宅が資金調達の仕方について、「エキサイトできる参加型ストーリーがあったほうがいい」と発言。

そこから話がどんどん発展しているそうですが、さて、どんなびっくり提案になるか。

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草の根民主主義を話し合う分科会では、日本の高すぎる供託金に一同びっくり。

民主主義の歴史が浅いこの地域こそ、私たちが「民主主義とは何か」ということを下から積み上げていく必要性を共有しました。

 

APGFの規約を考える分科会では、なかなか議論がまとまらず、翌日に持ち越しとなりました。

アジア太平洋地域のグリーンズの組織を作る、大事な規約です。

一言一句、丁寧に議論を積み重ねています。

夕食後は、マオリのアーティストによる、伝統楽器の説明と演奏を堪能。

紐の先についた木製品を振り回して低音を出したり、「眠くなる音」という笛の音で皆とろーんとしたり、独特の雰囲気を楽しませて頂きました。

 

今回はアジア太平洋地域の緑の党、3回目の会議ということで、懐かしい面々ともちらほらと。

緑の党グリーンズジャパンの結成総会にゲストとして駆けつけてくれたオーストラリア緑の党副代表のスコット・ラドラム上院議員とも3年ぶりの再会を果たしました。

もちろん、世界の緑の党の「ゴッド・マザー」、マーガレット・ブレーカーズも健在。

ニュージーランドからも国会議員が多数参加し、それぞれのセッションで存在感を発揮していました。

 

ここで議論をしていて思うのは、まずニュージーランドやオーストラリアなどの「緑の党先進国」のリーダーや議員たちは、議論の仕方がとてもうまいということです。

彼らの議論の仕方は、「多数派を形成する」ことではなく、「コンセンサス」(全員の合意を達成する)ことを強く意識しています。

ディベート(勝ち負けをつける討論)でもなく、ディスカッション(結論を求めない話し合い)でもなく、皆がハッピーになれる解決策を探っていき、実際にそこに到達させるテクニックは、学ぶべきところだと、毎度ながら痛感しました。

 

明日はワークショップの続きが行われます。

規約に関しては今日積み残した課題もあり、引き続き議論を続けることになりました。

明日・明後日で合意できるよう、しっかり話し合いを積み重ねたいと思います。

 

では、おやすみなさい!

(文責:足立)

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いまから、ホスト国アオテアロア・ニュージランド緑の党主催の

エンターテインメントと交流会 ということで、

演奏はジェローム・カヴァナーさんからスタート。
ぜひ、ニュージランドのおもてなしを視聴ください!!

 

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APGF第3回大会、開会しました!

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オープニングセレモニーにて、派遣団全員で集合写真。
各国参加者がそれぞれの民族衣装をまとい、とても賑やかです。
 
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