APGF2015 派遣団報告ブログ

ニュージーランド・ウェリントンで開催されるAPGF・アジア太平洋地域緑の党大会のブログです

1日目レポート(足立力也)

Kia Ora!

 

アジア太平洋緑の党連盟ウェリントン大会、無事1日目が終了しました!

 

朝、ホテルを出発し、30分くらいで会場に到着。

ウェリントン郊外にある会議場に、総勢100人以上が集まりました。

 

まずは、マオリ式のウェルカム・セレモニー。

現地の人たちに受け入れていただいて、初めて私たちは会場に入ることを許されます。

日本派遣団、女性陣は浴衣で参加♪

 

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ホストのニュージーランド緑の党の人たちと、一人ずつ、鼻をこすりつける挨拶。

マオリの言葉で歓迎の挨拶が行われ、その後英語で説明されました。

マオリ語って、繰り返しの音が多いな、と思いながら、意味は分からないながらも音を楽しみました。

お互いに歓迎の歌と感謝の歌を交換し、セレモニー終了。

 

APGF代表のケリー(台湾)の司会で、いよいよ本番開始。

まずは気候変動問題に関して、ニュージーランド緑の党ケネディ・グラハム議員がアジア太平洋地域の概要を説明した後、各国のそれぞれの事情を共有しました。

日本からは足立が手短に報告。

気候変動が原発問題と絡めて問題にされる状況の難しさを説明しました。

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午後は全体会。

といっても、全員で議論するのではなく、その場で話し合いたい「お題」をめいめい出してもらって、それぞれ興味のあるテーマに集まって議論しました。

日本からは足立がIdentity & Integrity of Asia Pacific Regionというお題を提案。

アジア太平洋という私たちの地域というのは、定義が曖昧であったり、共有する物が他のRegion(地域ーー例えばヨーロッパ、アフリカ、アメリカ(大陸)など)よりも少ないのが実情です。

アジア太平洋地域の連携や発展のためには、まず「私たちは誰なのか?」を定義しなければなりません。

それを少しだけ深める議論をしてきました。

例えば、「アジア・太平洋」という区切りだと、パレスチナも日本も同じカテゴリーに入ります。

ウズベキスタンとトンガも同じカテゴリーということです。

その中で、私たちは何を共有しているのか?

例えば、気候的コネクションなどがあるのではないか、という論点が出されました。

その上で、アジア太平洋のアイデンティティが「グリーンな地域」になるようになればいいね、という結論に至りました。

 

また、三宅が「アジア太平洋地域の共通言語」についての議論を提案。

言語がバラバラな私たちが、可能な限り低いハードルでコミュニケーションできるようにするためにはどうすればよいかという問題提起を行いました。

ひとつの提案として、互いのメンバーを送り合ってヘルプしあいながら言葉も学ぶのはどうか、などが提起されました。

 

松本は、「核なきアジア太平洋」についての議論に参加。

この地域だけで100基もの原発がある現状、韓国で加速する新規原発建設などの課題を共有しました。

 

その後、ワークショップで各分科会に分かれて、あらかじめ決められたテーマを議論。

グローバル・グリーンズに関する分科会では、三宅が資金調達の仕方について、「エキサイトできる参加型ストーリーがあったほうがいい」と発言。

そこから話がどんどん発展しているそうですが、さて、どんなびっくり提案になるか。

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草の根民主主義を話し合う分科会では、日本の高すぎる供託金に一同びっくり。

民主主義の歴史が浅いこの地域こそ、私たちが「民主主義とは何か」ということを下から積み上げていく必要性を共有しました。

 

APGFの規約を考える分科会では、なかなか議論がまとまらず、翌日に持ち越しとなりました。

アジア太平洋地域のグリーンズの組織を作る、大事な規約です。

一言一句、丁寧に議論を積み重ねています。

夕食後は、マオリのアーティストによる、伝統楽器の説明と演奏を堪能。

紐の先についた木製品を振り回して低音を出したり、「眠くなる音」という笛の音で皆とろーんとしたり、独特の雰囲気を楽しませて頂きました。

 

今回はアジア太平洋地域の緑の党、3回目の会議ということで、懐かしい面々ともちらほらと。

緑の党グリーンズジャパンの結成総会にゲストとして駆けつけてくれたオーストラリア緑の党副代表のスコット・ラドラム上院議員とも3年ぶりの再会を果たしました。

もちろん、世界の緑の党の「ゴッド・マザー」、マーガレット・ブレーカーズも健在。

ニュージーランドからも国会議員が多数参加し、それぞれのセッションで存在感を発揮していました。

 

ここで議論をしていて思うのは、まずニュージーランドやオーストラリアなどの「緑の党先進国」のリーダーや議員たちは、議論の仕方がとてもうまいということです。

彼らの議論の仕方は、「多数派を形成する」ことではなく、「コンセンサス」(全員の合意を達成する)ことを強く意識しています。

ディベート(勝ち負けをつける討論)でもなく、ディスカッション(結論を求めない話し合い)でもなく、皆がハッピーになれる解決策を探っていき、実際にそこに到達させるテクニックは、学ぶべきところだと、毎度ながら痛感しました。

 

明日はワークショップの続きが行われます。

規約に関しては今日積み残した課題もあり、引き続き議論を続けることになりました。

明日・明後日で合意できるよう、しっかり話し合いを積み重ねたいと思います。

 

では、おやすみなさい!

(文責:足立)